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総評(七夕書道大会を振り返って)

  • harunokasoilibrary
  • 3月29日
  • 読了時間: 1分

 思ったよりも多くの方が参加され、軽い楽しみのために書かれたといった作品もなく、私は心強く思いました。もちろん、楽しみの伴わぬ制作などありませんけれど、やはり、書は、書き手の人格が隠しようもなく出ますので、単なる楽しみのために書くのは難しいと思います。それでも、書展のときとは違って、少しは軽めになるのは仕方ないでしょう。しかし、字を書くときは、如何なる時でも真心を込めて書くことを忘れてはいけないと思います。それが難しいなら、少なくとも、その様に書こうとする姿勢がなければならないと思います。私は人格貧しき人間ですけれど、私が尊敬する人間に少しでも近づきたいと願い、その過程にある進行形の人間として、恥を覚悟で書きたいと思っています。

 それから、書に限ったことではありませんけれど、書において特に大切なことは、集中することだと思います。心を集中しなければ美しい線は書けません。大事なものを靜かに凝視(み)つめなければ、良い線はけっして見つかりません。心が慌しく、忙しい人には良い線はけっして書けません。書の命は線です。

 参加された多くの方の作品は、真心のこもった作品でした。

(2004年8月・会員つうしん第73号掲載)



 
 
 

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