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モノローグ3

  • harunokasoilibrary
  • 6月7日
  • 読了時間: 2分

どうやら、俗物根性崇拝も

まだむかし通りに尊っとばれているらしい、

だからアル中で自殺するわけだ、

こんな事態には耐え切れなくて。

(パステルナークの即興詩より)


この詩はスターリンやフルシチョフ独裁を賛美するインテリや大衆のことを嘆いているのだろうか、

1950年~1960年代のロシアでの大勢の状況への嘆きだと思う、詩人は1960年に70歳余で苦悩と悦び(オリガ)に満ちた人生から旅立った。

パステルナークは満ち足りていたのだと思う。愛する人と一緒だったから。それに、大勢の崇拝者がいたから。

ぼくはそのような大勢の偽者たちはいらない、もちろん、崇拝者がすべて偽者とはかぎらないが、煩わしいだけだ、しかし、ぼくには大勢の崇拝者なんていないからほんとうのところは分からない。


星の王子さまの言葉がうかんでくる。

24

・・・・・・砂漠の中でぼくの飛行機が故障してから八日目、王子さまが語る、水を飲まなくていい藥の話を聞きながら、ぼくはたいせつなたくわえの水の、最後の一滴を飲みほしていた。

ぼくは言った。

「すてきな話だね。でも飛行機の修理はうまくいっていないし、飲み水がもう一滴もないんだよ。ぼくだって、ゆっくりと泉のほうに歩いていって、好きなだけ水を飲めたら、どんなにしあわせかと思うよ。」

「ぼくのキツネがね・・・・・・」

王子さまは話をつづけようとした。

「ねえ、きみ・・・・・・。キツネの話なんか、どうでもいいんだよ。」

「どうして?」

「ぼくはもう、のどがかわいて、死にそうなんだ。」

ぼくの言ったことが、王子さまには、なんのことか、わからなかったうようだ。

「死にそうな人にとっても、ひとりでも友だちがいるってのは、すてきなことじゃないか。ぼくはキツネと友だちになれて、すごくうれしいんだ・・・・・・。」

むじゃきに語る王子さまをながめながら、ぼくは心の中でため息をついた。

「命の危機ってことが、よくわかっていないんだな。この不思議な王子さまは、・・・」

(『星の王子さま』三田誠広訳 講談社 蒼い鳥文庫)


芸術は普通の人にとっては、アクセサリーにすぎないのかも知れない。芸術家はコメディアンではないのだ!

2021-01-11 12:01:02

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