「ははこぐさ」~母の絵に文字を副えて(1)
- harunokasoilibrary
- 11月17日
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第8回野のはな書展から今年の第16回書展まで、「ははこぐさ」(母の絵に文字を副えた作品)シリーズを出品してきました。合計75点になります。以下は8回展に出品した10点とその時作品集に載せたコメントです。
ずっと以前から母の草花の絵を観ておりましたが、この機会に母と子のつながりについて思索し、明確な形にしてみたいと思いました。わたしは、やや切羽詰った感じで絵に字を副えることを思い立ったのですが、それは絶対的な死というものがすぐ近くで、私たちを待っているような気がしたからです。死を前に、わたしは確かな人間のつながりを確めたかったのです。
母の絵を凝視つめて、わたしは、小さきものに対するその慈しみに溢れた眼差しに強く心を動かされました。その眼差しを汚さないように、一枚一枚の絵からわたしが受け取った母の限りない慈愛に敬愛の心を込めて祈るように文字を書き副えました。

生と死をシンボリックに表現しています。花は生、もしくは現(うつつ)を、墨書は、死もしくは幻を表しています。世阿弥の夢幻能の世界がイメージされています。
(心・妙・ 夢・心)

これらの作品も基本的には、夢幻能の世界がイメージされていますが、わたしを強く動かしたものは、母の絵からわたしが感じた、小さきものに対する母の慈しみの心でした。
(心・慈・心)
2010-08-29 22:58:56



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