top of page

モノローグ14 ルオーの師モローの絵と言葉より

  • harunokasoilibrary
  • 6月1日
  • 読了時間: 2分

更新日:6月6日


モロー画「ガラテア」1880年
モロー画「ガラテア」1880年

単眼の巨人キュクロプスの一人であるポリュぺモスは、海のニンフ、ガラテアを愛する。また彼はオデュッセウスを捉え、食べようと思ったが、逆に目を潰されて盲目になってしまう。・・・・・・モローはポリュぺモスを哀れに思ったようである・・・・・・


こんな絵か書を描きたいと思っている。なぜか?耄碌した道化に不足しているものは、精力と金力だからだ、この二つがなければ愛が手に入らないからである。愛とはそんなものでは手に入らないかも知れないが、入るかも知れないだろう!


ree

「死せる竪琴」1897年頃 モローの最後の作品のひとつ。モローは1898年4月に胃癌のため死去。実現できなかった油彩の大作のための構想を水彩画に残した。




「絵画、それは、沈黙による最高の芸術。


真実の愛、沈黙による最高の感情。


(・・・・・・)


様式の造形性 つまり、至高なる知性に自ずから備わる高貴さ


知性の分別ある熱狂 美への渇望の表明


偉大なる魂の痕跡 自らを所有する知性の表現


魂の届く範囲 美の表現


モロー━絵画について━から



モローの「遺書」より


名残り惜しいことがあるとすれば・・・・・・


仕事、絶え間ない研究、努力によって私自身の存在を開花させること、


芸術において、より良きもの、稀なるもの、目に見えぬものを追い求めること、・・・・・・



秋の日の悲しい夜明け、和らいだ夕暮れ、夏の夕方の薄明りの道、枯葉の舞う森の小道、足音がかすかに響く人気のない小道、ローマ平野の三月の青空、もうけっして見ることはないだろうあの空。


ルーブルの作品。いにしえの巨匠たち。すばらしい作品を通して聞こえる彼らの沈黙の会話。失われた時代への精神の旅。絶えた文明を訪れること。今では神話となった時代を想像力で蘇らせること。

2021-08-17 11:46:02 

コメント


© 2025 Harunokasoi

無断の複製転載を禁じます

bottom of page