2004年書き初め大会を振りかえって
- harunokasoilibrary
- 3月26日
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更新日:3月27日
書とはこうでなければいけないなどと言う事はありません。
僕はいろんな機会に書き、語ったと思うのですが、本当の事はなかなか伝わらないものですね。あいまいな語り口が良くないのかもしれません。
多くの詩人は詩を習う前に詩を作っています。画家も習う前に描いています。詩や絵の歴史を学んでからでないと作品を作ってはいけないなどという決まりはありません。かならずしも知識と芸術的価値は比例しません。どころか反比例するかもしれないぐらいです。大切なのは詩心、絵心だと思います。
書は字を書きます。字は子供のころから習っています。ですから今すぐでも書けるはずです。書ごころさえあれば。大切なのは詩や絵と同様、書きたいと感じる気持ちです。書ごころは詩心といっても良いでしょう。詩心の無い人は書けるものではありません。詩心といっても僕は難しいことを考えている訳ではありません。詩心とは美しいと感じる心のことだと思っています。美しさに感じる心の無い人は本当にはいません。自分の内にある最も自然なものを無心に見つめることが何故できないのでしょう。
書は作品を書きながら習えばよいのです。
それからついでに申しておきます。習うのは習う前の本当の自分に近づく事のように思います。矛盾ですが、習うことでこびりついた権威的な汚れを、習うことで洗い流さねばなりません。
(2004年2月・会員つうしん第70号掲載)


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