野のはな一周年に思う 春野海客
- harunokasoilibrary
- 1月28日
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更新日:6月1日
真の書の道を目指して新しく歩き始めて一年が過ぎました。会員の皆さんありがとうございます。
私達が目指す真の書の道とは、一人ひとりが自分らしさを真に実現するということです。
へただから上手になりたい、ふだんの字を美しく書けるようになりたい、教室を開きたい、すぐに役立つ字を書けるようになりたい。人それぞれに目的があると思います。しかし、よく考えてみて下さい。書はたんなる実用のみではなく、もっと深い人間的なものです。表面的な上達以上の心のひだに静かに強く触れてくる生涯の友のような大切なものだと思うのです。
芸術は、私たち一人ひとりの中にあります。しかし、それを引き出すのは、一朝一夕にはできません。基礎書道とは、その一人ひとりに秘められた芸術の芽を花咲かせるためにあるものです。個性を実現するための土台をしっかりと作るための書道です。
芸術が一人ひとりの中にしっかりと根づくことをはるか遠くに夢みて二年目も頑張りましょう。
(1993年4月号「野のはな」に掲載)


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