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「野のはな」創刊によせて 春野海客

  • harunokasoilibrary
  • 1月28日
  • 読了時間: 1分

更新日:6月1日

いつ頃だったでしょうか、野草たちの声を聞いたのは。野山や人里を歩いたとき、めだたないでひっそりとけなげに咲いているその姿に気付いたのは。美しいものが足もとにあること、日常の中に美があることの発見の歓びは、忘れることができません。

私たちの新しく生まれた野のはなも同じです。日常の文字の中に日常の文字の中に芸術を発見しましょう。美を愛し、自由を尊び、生命を何よりも大切にする人々の集う会、野のはなに集った人々の力によって一日一日大きく成長していきますように。育てるのは会員の皆さんです。ひとりひとりに野草のような本当の美しさがひめられていることを信じています。かけがえのないあなたを磨いて下さい。

 一粒の種はまかれました。

 野の花のような美しさと輝きを持った人々の中で芽生え広がってゆくことを心より願っています。

                                           1992年4月

 (※名前の「海客」は2000年まで使われていた雅号)


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