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2014年七夕書道大会感想

  • harunokasoilibrary
  • 2025年5月26日
  • 読了時間: 2分

更新日:2025年5月31日

 旧暦の七夕は、7月7日だが、新暦では、毎年少しずつ違って、今年は8月2日であった。新暦の7月7日は、梅雨で、天の川はほとんど見ることが出来ない。新暦にしたがって暮らして来た現代の日本人は、自然に対する繊細な感性を失ってしまっているのではないだろうか。これでは、おりひめ星に技芸の上達を願うことも出来ず、下手になるばかりである。

 さて、今回も、力作がたくさん出品されたが、あいもかわらず、印象的な感想が多くなってしまった。できるだけ、そのような、あまりためにならない感想はやめて、創造的な感想を述べたい、と考えてはいるのだが、なかなか難しい。創造的な感想とは、言葉を変えれば、創造的な鑑賞とか批評ということだが、これは、創作するのと同じくらい大変な事なのである。創作とは、今まで、世界のどこにもなかった新しいものを創り出すことであるから、それくらい創造的な感想を述べることは大変な事だということだ。

 ところで、書において大事なことの一つは、構成力である。一字の形、行の組み立て、紙面の構成などの事であるが、今回も、良いなあと思う作品が、ちらほらあった。構成力をつけるには、短冊や団扇や色紙などの名品をできるだけ多く、創造的に鑑賞して、目と頭を肥やすことである。しかし、構成力も大事だが、その土台にあるものが書きぶりである。書とは書きぶりである、と言えるかもしれない。書かれている言葉を読むのが書の鑑賞なのではない。もちろん、僕は、言葉も、しっかり読んではいるのだが、言葉に惑わされないように気をつけて、書の本質である書きぶりだけを見てみると、作品の質の高低深浅が見えてくる。

 書の鑑賞は、言葉を読むことではなく、言葉が尽きたところから始まるのである。言葉の尽きたところとは、言葉の深み、根源と言ってもいいかもしれない。それは、もちろん、鑑賞だけでなく、創作についても同じことである。

 それから、でたらめな字を書いて、デフォルメだ、表現だ、などと勘違いしないほうが良い。字の形をもっと大切にしなければいけない。デフォルメは、書きぶりの結果、生まれて来るものである。

(2014年8月・会員つうしん第133号掲載)



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