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2007年書き初め大会感想

  • harunokasoilibrary
  • 4月19日
  • 読了時間: 1分

更新日:6月1日

 光は常に新しいのですけれど、それを感じることは、私たちには大変難しいようです。それは、私たちが常に古い考えや感情によってその光をとらえるからです。私たちの考えや感情は心理的な記憶です。記憶はすべて過去のものです。私たちは過去の光によって常に新しい光を覆い隠してしまうのです。

 一人ひとり異なった、様ざまな経験に基づいて、工夫され、決定された、線と形と墨色の「創」を観ました。それらの線には生きている証が刻印されていました。私は私の経験に基づいてそれらを観察しました。だから、それは条件づけられた偏見に過ぎません。しかし、私にとってそれらはとても興味深く、貴重なものでした。

 経験はすべて古いものです。だから、そこには新しい作品は一つもありませんでした。古いものの好きな人もいるでしょうけれど、古いものは真実ではありません。真実や真理とは常に新しいものです。

 私たちは新しい「創」を書くことが出来るでしょうか。それは不可能かもしれませんけれど、作品を書きながら、自己の考えや感情について徹底的に考え抜き、そこから目を逸らさずにそれらを深く理解したとき、そこに新しい光があることに気付くことが出来るかもしれません。

(2007年2月・会員つうしん第88号掲載)


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